
好評を頂いておりますバーバー(笑)の画のほうは
8割がた描いたところでちょっとお休みです。
(ギャラリーツープラスのフェイスブックでいいねを押して下さった皆さん、
ありがとうございます。私は今のところツイッターもフェイスブックもやっていないので・・・)
少し寝かしておくと熟成して好い味になります(嘘)。
それは冗談ですが、仕上げる手前で置いておき、他の作品と並べながら
調子を見つつまた描くのが何だか常となっています。
今度もまたちょっと可笑しな画ですが・・・
海辺の町はずれの妖しげな一角。
安っぽいピンク色の照明が立っています。
今年は何だかこの安っぽい蛍光ピンクを多用するかもしれません。。
建物の前には紅い破れ傘。
全体はモノトーンに近い色で、
紅灯を際立たせていきます。
建物などはまだまだこれから古びて味が出てきますので
ちょっと経過を見守っててね(笑)。

工場をひとつ背景のなかに描くのも好いが、風景の中のものとして
辺りの雰囲気、空気とともに描くのも好きだ。
町工場などというものは、普段の生活ではほとんど意識しない建物だし
いつもこういう所を通っているとしたら、単なるありきたりの風景にすぎないだろう。
商店や目新しい住宅などにあるような華もなく、
多く灰色で殺風景なものでしかないかもしれない。
だが、そうしたありふれた風景のなかに、時に
はげしく郷愁を感ずることがあったりする。
それはその日の空模様や空気の匂いや、それらからふと喚起させられる
過去の切れぎれの想い出など、それらがないまぜになって
ふと記憶の遠いところから、何かを一瞬運んでくるのである。
いつか見たような、でも現実の世界でもないような
そんな景色が画のなかにだけ在る。
(画は、いつものように まだ中途で未完成です)

長い夏休みももう終盤。
相変わらずまだ暑いが、朝などちょっとばかり涼しいと「今日は描く~」という気が湧いてくる。
で、日中やっぱり自分の部屋に西日が容赦なく当たってくると、萎える(笑)。。。
それを繰り返しながら、何とかやっています。
さて、・・・
この画の建物。これを見に行ったのはもう昨年の秋。
今まで取材した町工場の中でも、すばらしくチャーミングな忘れ難いもの。
小さな町の鉄工所。
しかし、画にするには半年以上かかったわけで。。。
とにかくチャーミングに!を前面に、構図を作り描き始めています。
まだまだ途中で(いつもすみません)、これからちょっと面白い展開をする予定。
ブログにそれをアップするかは未定です。
昨秋、前回の個展が終了した後すぐに町工場の取材に取り掛かったわけですが、
もう会う工場会う工場が素晴らしすぎて、多分描ききれない。
一年ではやっぱり足りないと感じています。
個展では、そんなワタシの町工場ラヴ(笑)な雰囲気が横溢しているかと思います。

暑い日が続きますが、早朝の空の色がほんの少し秋の気配になってきているのに
微かに気付くこの頃です。
制作、淡々と進めています。
いつも描くモチーフは、ほぼすべて実際に現地で見たもの、なのですが
たまに例外的にそうではないものもあり、昨年も一枚だけ、写真をもとに描かせて貰った画を展示に出品しています。
今年も、1点だけそういう作品を出すことになりそうです。
もうだいぶ前から拝見している「廃墟徒然草」というサイトがあります。
よくある廃墟趣味のサイトとは趣を異にした、非常に深くて素晴らしいサイトです。
詳細は御覧になって頂きたく思いますが、軍艦島のレポートを頂点として、
そのお仕事には深く敬意を捧げるものがあります。
写真もとても素晴らしいのです。
その中で、はっと目を奪われたのが、福岡空港の近くに今も残る
志免炭鉱の産業遺跡とも言える「竪坑櫓(たてこうやぐら)」の写真でした。
町工場という括りに入れるには無理がありますが、
それでもどうしてもこの非常に魅力的なフォームを描いてみたくなり、
ご本人にも許可を頂いた上で、参照させていただきました。
画像検索すると沢山の写真が出てきますが、やっぱり廃墟徒然草さんの写真が
私には好みでした。正面からの写真はやはりこの形状の面白さが
ストレートに伝わってくる気がしたのです。
画は、まだまだ途中です。
これから建物の風化が始まります(笑)ので、10月の実物展示を楽しみに
お待ち下さい。サイズは小さい(M3号 273×160mm)のですが、
なかなかミステリーな?仕上がりになりそうです。

ブログの更新頻度は少々間延びしているのですが、制作のほうは進んでいます。
しかしこの一ヶ月間、親知らずの痛み→近所の歯医者→腫れが収まったことろで抜歯→の筈が抜けない→大学病院送り→また腫れが収まるまで間をおく→抜歯→激痛4日間→抜糸→やっと痛みが引く・・・という、憂鬱な日々だったのです。
その間ずっと抗生物質と鎮痛剤をこれでもかという位飲み続け、それを緩和するための整腸剤なども飲む・・・という薬漬け生活ももううんざりするほどでした。
やっとここへ来て元のように食事ができるようになり、生き返ったような心地です。
ですが、おかしなもので、片側腫れたヒドイ顔を抱えながら、それでも何とかいつものアイデアクロッキー帳を広げた7月23日(笑)、何故かするすると画の下図のアイデアが一挙に5枚も浮かび(これはワタシにしては多い)、目下その下図を元にガンガン(でもないか)制作中であります。
一日考えていてもまるで駄目な日もあれば、こういう日もあるものなんですね。
いずれも1:2の横長作品ですが、好い感じで進行中です。
暑いけど、頑張る・・・。

昨年下半期からずっと、町工場を訪ねることを繰り返しているが、9割方は都内の工場で、
それも自宅からはそんなに遠くない所だ。東京にこんなに沢山の工場があることに
驚かされもする。そして、色々な意味で胸を衝くような光景にも出会う。
普段の生活では想像だにしない、たとえば
ある製品がどうやって作られて今手元にあるのか、またどう加工されたり
廃棄されたり処理されているのか、そんなことは考えもせずに当たり前のように々の生活を送っているのだが、
町工場を巡っていると意外と身近な土地で、様々なものが生産されたり消滅したりしているということに、
いきなり気付かされる。
今描こうといしている町工場群は、家から30分程度のところにあるが、
外界との隔離感を匂わせる雰囲気があり、この地区に追いやられた理由も宜える工場たちだ。
都市の暗部とも言える一帯。
だが、近隣のやや高い建物から見おろすと、トタン屋根の累々とつづく眺めは
決して暗さだけでは片付かないような色合いとリズムに彩られて
わけもなく心惹かれる光景であった。
こうした光景を画として仕上げるときには、闇の部分は一旦心のなかに閉ざしておく。
やはり私は、作品としては闇を全面に出すよりももっと
これらの建物たちが奏でている音楽のようなものを引き出したいのだ。
あくまで暗い部分は自分の何処かに踏まえながら。