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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
武野さんの額
20060430115419.jpg

こんな下手な写真を載せるのは本当に憚られるのだが、今写真の勉強をしている時間がどうしてもないので、どうか我慢してご覧下さい。
さて、写真はマズイが、スバラシイ額なのである。
画というもの、やはりそれを飾るのであれば、うつわである額は大切な要素だ。とは言うものの、なかなかこの選択は難しい。画材店に行けば既成のものは沢山あるし、見本も色々ある。だが、様々な展覧会などで名画とよばれるものを見るとき、なんだか額が合っていないなとか、なんでこんなキンキラゴテゴテ額なんだろうとか思うことがある。意外とそこまで神経が払われていないケースも多いのだ。画家のほうも、案外額には無頓着ということも意外に多い。
でもやっぱり私は額というものには、作品と同等の愛着を感じていたいのである。
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個展にわか掲示板
個展「ピアニシモな建築たち」についての、にわか掲示板コーナーです。こちらにご自由にお書き込み下さい。ご質問・ご要望・日程の調整・何でも結構です。コメントを頂けば作者のメールに転送されますので、メール代わりにもどうぞ。非公開コメントもOKです。また、直接メールのほうに頂いても結構です。どしどしどうぞ。
展示期間中も、ご感想などよろしければお寄せ下さい。

お知らせ:ちょっと個展準備が忙しくなってきましたので、19日曙ハウスの件は、m-louisさんが、引き継いで素敵な掲示板http://rara.jp/rental/akebono.htmlを作って下さいました。今後は是非そちらにお書き込み下さい!
曙ハウス画 途中経過


現在はもっと仕上がっています。完成品は、5月の展示←にて。
一箱古本市


今日は地元谷根千地区のイベントのご紹介です。
4/29(祝)、第二回不忍ブックストリートの「一箱古本市」が行われます。谷中・根津・千駄木にはとても個性的な新刊書店、古書店、図書館、喫茶店やカフェ、ギャラリーなどが点在しています。散歩好き、本好きの人たちには歩くだけでも楽しい地域です。その町で、100人の店主が一日だけ、一箱分だけの古本を出品して古本市が行われます。
楽しいスタンプラリーなどもあり、秘密の景品も。。。是非興味のある方は、歩いてみて下さい。


公式HP http://sbs.yanesen.org/
立会川


以前の個展をご覧になった方から、画のリクエストを頂いた。2003年個展の折の、「立会川」(たちあいがわ)という作品。
かつて江戸には二つの刑場があって、ひとつが南千住の小塚原、もう一つは品川の鈴ヶ森であった。現在は南千住のほうは貨物の引き込み線が敷かれ、回向院という寺だけが往時を偲ぶものとなっている。鈴ヶ森は第一京浜に近い喧噪のなか、碑が残っている。両方とも、近くに泪橋という地名があり、罪人は縁者とそこで別れたという。
この暗い歴史を持つ二つの町を歩くと、やはりどこかすがれたものを感じるのだが、鈴ヶ森の刑場跡からやや北にいったところに、立会川という川がある。そこに沿っていくと、東京湾に続く運河に出る。その途中の風景がこの画である。
何と言うほどのこともない景色なのだが、運河にせよ海に近い感じというのは心を遠くに運んでくれる。独りでここを歩くと、海風を感じて不思議にからだが透きとおるような気さえしてくるのは、私だけだろうか。
谷戸の町


5月の展示まであとひと月となりましたので、そろそろDMを皆様にお送りしようかと思っております。よろしくお願いいたします。制作も何とか進んでおりますので、ブログの方はアップの頻度が多少落ちるかもしれませんが、ストックはまだまだありますので、是非懲りずにお立ち寄りいただきますよう。

さて今回の画は、2003年銀座での個展に出品した一つで、「谷戸の町」というタイトルを付けたもの。全体のイメージは、私の生まれ育った横浜は本牧のはずれの風景である。本牧と言っても丘の上の方で、何処へ行くにも急坂や崖っぷちの階段を下らなくてはならない。そして、帰るにはまたその急坂を登りきらなくてはならない。
京島礼賛


5月の展示のDMを置いて下さるというコメントをいただきながら、すっかり遅くなってしまったが、一昨日京島のLOVEGARDENさんのところに伺った。まだ中学の入学式前で暇そうにしていた長男も、地下鉄で押上まで行く?と誘ったらいそいそ付いてきた。(筋金入り鉄道系なので、とりあえず電車に乗りたいのである。)
昨秋京島へ行ったときは曳舟から行ったので、今回は押上からにしたのである。それに押上にある北十間川のたもとにあるバラックを、まず見たかったのだ。ここは前回帰りのバスの中からちらっと見ただけで、濃厚な場末の雰囲気が感じられたので、今回外せないところだったのだ。


タイトな景物


京都の話が長くなったので、ひとまず置いて、ちょっと雰囲気の違う画を出してみた。これは特にモデルになったところはなく、ただ自分の好きなタイトなものを描いてみたのである。これらがどう見えるかは、見て下さる方の自由というか、おまかせであって、正解があるわけではない。
細い鉄のような線とか、煙突とか、鉄塔とか、変電所とか工場とか、タイルとか市松模様とか、そういうものがただ好きで、ただ描きたかった。
だが、そうしたいわば単純なかたちのものというのは、意外と描くのが難しかったりする。既にもう削ぎ落とされたかたちをしているので、描いてみるとリアリティに欠けたり、かといって見たままでは絵葉書のようになってしまう。この画に於いては成功したかと言われれば、否という気もしていたのだった。実のところよく判らないので、今日は判らないまま出してみた。
しぐれの袋小路


橋本から京都市内に帰る途中の車窓からの景色に、いくつか忘れがたい断片があり、どうしても降りてみたくなった私は、翌日の午後にまたその景色を訪ねていった。電車は少し町並より高いところを走っていたので、目を引いたその甍屋根の並びがよく見えた。駅からその景色を追うように歩いたが、今度は地べたを這うような感じで、なかなか車窓のようには俯瞰することができない。しかし、細い路地を入っていけば、はっとするような場末の家並が目の前に薄暗く現れる。
折悪しく、かき曇ってきた空から、ぱらぱらとしぐれが降ってきた。春だというのにめっきり寒く、北風に変わってあたりが一段と暗くなる。
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