
またまたバラックを見に行ったのである。今度は築地だ。
「Kai-wai散策」で写真を見て以来、どうしても現場に行きたいと思っていたのだ。三階建てバラックというのはそうはお目にかかれない。
ようやく長い梅雨が明けて、日曜日の築地は普段より閑かだったが、晴れ晴れとしていた。その青空のもと、このバラックを眺めた。
何とも凄い建物だった。
かつてここも「水辺のバラック」であったということは「kai-wai散策」のほうに詳しいが、今はその面影は薄らいでいる。しかし何とも存在感のある建築だ。辺りを睥睨するかのようにも見える。そして、同時に青空の下、一瞬に消えてしまいそうな、そんな白日夢を見たような気もしたのだった。
スポンサーサイト

カークさんのブログに今年の年頭にエントリーされていた写真を、つい最近見た。そしてとても惹かれるものを感じて、先日暑い日盛りに行ってみたのである。
場所は横浜市内にある、京浜急行沿線の小さな川沿いの一角だ。
駅から線路伝いにしばらく歩くと、そこに出た。このところの長雨のせいで、川の水は緑に濁っている。
川沿いに、バラックと言っては失礼かも知れないが、波形トタンなどに覆われた家々がせり出して並んでいる。かなり錆の出た箇所や、逆に新しげなトタンに覆われた家もあり、まだまだ生活の匂いは感じられる。何より、水辺にあるというのは理由なく惹かれる要素だ。

先日来、家の近所の界隈をゆっくり歩いたり案内したり(されたり)する機会が何度かあった。狭い範囲なのに、廻ってみるとまだまだ通ったことのない路地や気づかなかった味わいのある家、佇んで眺めてみたことのなかった建築などに不意に出会ったりする。そして改めてこの町の奥深さを想う。
このところの長雨でじっとり湿った路地には、まだ時々土の部分があったりして、アスファルトで覆い尽くされた通りより、翳りの部分を保っている。その翳りは何とはなしに心地よく、明るすぎる大通りよりずっと優しい。路地の奥の奥のほうはぼんやり霞むようで、遠い記憶を辿るかのようだ。
今日の画像は、そのごく近所の小さな平屋の家並を描いたもの。勿論随分換骨奪胎しているけれど、かわいい扉があって、大好きな一角だ。背の高くない私には、とくにこんな家にとても親しみがわく。

ギャラリーツープラスでの展示は無事終了することができました。
関係者の皆様、おいで下さいました皆様、ほんとうにありがとうございました。次回報告エントリーを書きたいと思っております。
本日は、これもまたサイトを通じて知り合った、若い友人のtomoさんの初写真展についてのご紹介。
もう1年以上前になるが、「東京浪漫劇場」というサイトに行き当たった。すばらしくデザインされた画面と、その内容の深さに驚いて、時々訪問していたのだが、5月にNomadで自分が個展をするときに、思い切ってメールを出してみたのだった。そうしたら何と「私も7月にNomadで個展をします」というのだ。

7/7,七夕の日から、銀座1丁目ギャラリーツープラスでの展示が始まりました。
私にとっての初めての、画廊の企画展。展示の準備も一切が画廊さんの手で行われ、どんなふうに展示されているのか、私もどきどきしながら、それでもとても愉しみに伺いました。
ギャラリーツープラスの階段を上った3Fの部屋は、白くてあかるくこじんまりして、額無しの私の画がとてもしっくりと馴染んでいました。
「曙ハウス」は大きなイーゼルに立てかけられ、やわらかなライトに包まれ、額無しでも充分映えて見えました。何より全体が閑かな空間を保ち、画たちもそこで憩うような雰囲気が感じられたのが、作者としても嬉しいことでした。

展示のお知らせ
ピアニシモな建築たち
銀座1-14-15 白井ビル ギャラリーツープラス3F
7/7(金)~7/15(土)日曜、木曜休廊
12:30~19:00
土曜日は17:00まで
詳しくはギャラリーツープラスHPを御覧下さい
| HOME |