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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
晩夏


晩夏という言葉が好きだ。
このところ少しずつ、夕方の風がすずしくなってきている。
油蝉ではなく、つくつく法師の声が聞こえてくる。
暑い暑いと思っている間に、いつの間にか季節は移ろうのだ。

・・・というわけで、少々感傷的になってみました。(笑)
晩夏にふさわしい画がなかったかなと思い、過去作を見たのですが、2003年の個展に出したこの画が好いかもしれないと思って出してみました。京浜工業地帯の風景、手前の埋め立て地は思い切ってシンプルな形にしてあります。
工場と、煙突と、鉄塔と、いずれも殺伐とした風景なのですが、暮れ方にぽっと灯りがともり始める頃は、何だかふと心がうるむ風景になるのです。

[河口付近] 727×500㎜ 2002
麻紙ボードにパステル、アクリルガッシュ、色鉛筆、顔彩、墨
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