
仕舞いっぱなしの、忘れていた昔のファイルを見たら、あ、こんなシリーズものを描いていたなぁというのがあった。Silent Doors というタイトルで、心惹かれた扉のデザインを、自分なりに描いてみたものだ。94年と言えばまだ子供も小さかった頃だから、町歩きはあまりできず、その代わりに写真集や文献からモチーフを漁っていた頃だ。
この画もそんなひとつで、何かの写真を参考にしていたと思う。昭和初期の理容店のモダンなデザイン。扉も窓も、今見ても新鮮な意匠だ。タイルが散りばめられ、窓もぱたんと回転して開閉する。モノクロ写真からの取材なので、色は全く自分流。色鉛筆だけで、拙いところもあるけれど、過去のファイルを見ると、自分の「描きたい気持ち」だけはリアルに想い出されてきてなつかしい。
[昔の理容店] 17×15cm 1994
グレーのマーメード紙に色鉛筆
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