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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
ミステリーのカット


もう5年ほど前になるが、ミステリー小説の装画とカットをシリーズで描かせて貰う仕事をいただいた。カットは文中ではなく、中扉にタイトルと共に使われることになり、文庫だったのですべてモノクロで、ということだった。それで、全部で20枚ほどのカットを描きおろしたが、そのなかのひとつがこれ。
全部10cm角の正方形の枠のなかに描くということにし、向きは変えたりして変化をもたせた。小説のほうは、階段が事件の現場になっているので、メインに描いてみた。小説自体は昭和40年代ものの復刻なので、少々現代のミステリーより野暮ったいが、謎解き部分を含め、画に何を描くか描かないかなど、色々工夫して描きおろすのはなかなか面白かった。

多岐川恭著『的の男』より中扉カット(創元推理文庫、2000年刊)
筆ペン、墨
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