
昨年5月のNomadでの展示の折、小さな教会を描いた画を2点出品した。そのひとつがこれ。
とにかく画面中央に小さくちんまり描いてみたかったのである。
画のサイズもF0(14×18cm)であるから、ほんとに描いた教会もとても小さいのだ。最終的にはこの教会のまわりに、ほんの少し雪を降らせた。そのまま出品して、思いもかけずとても気に入って下さった方が現れてその方のところに貰われていったので、完成写真はないのだが。。。
来月、ご縁があって、地元根津の教会で行われる「まちかどの近代建築写真展 IN 根津」(2/10~17)のほうに拙作品も少し展示させていただくことになった。(詳しくは拙HPnewsの項のリンク参照)
日本基督教団根津教会(文京区根津1-19-6)は、1919年築、登録有形文化財にもなっている建物で、愛らしいデザインで親しまれている。雰囲気に合うような、小さな教会の画も少々出品する予定でいる。
[GLORIA] 2006 F0
麻紙ボードにジェッソ、アクリルガッシュ、ミリペン

またまた新年新作2枚目であります。
とは言え、まだ描き途中の段階でありまして、もう少し描き込んでみようと思っております。(完成品はいつか展示をした折に。スキャンの関係で、画の周囲は少し切れています)
このお店は、正面は所謂看板建築なのですが、そこをヨコから見たところが面白く、また何だか一杯他にも看板が付いているのが好いなと思われ、いつものように実際とはちょっと違っておりますが、物事をヨコから見るヒネクレ者の性格は今年も治りそうにアリマセンので、悪しからず。
また、看板に文字を入れたらとよく言われますが、どうも文字を入れると、彼処のあれを描いたと限定されそうなのが、本人としてはちょっと厭なのでいつも入れないままです。あくまで、ワタシの頭の中で最終的にはでっち上げた建物なので。それもやはりねじ曲がった性格の業ですかね。
変えてはいますが、一応元にしたのは昨秋アースダイブ中に出会った北区の建物です。
[看板一杯商店] 2007 F4
麻紙ボードにジェッソ、アクリルガッシュ、パステル

日頃、なくなってゆく旧い建物たちを巡り歩いていると、何だかそれらに挽歌をささげているような気持にもなる。
建物を新しく造るときは、地鎮祭やら何やらがあるけれど、解体時には何もない。いとも呆気なく、あとかたもなくなってしまい、こちらがまるで幻を見ていたかのような感じさえする。
12年前の今日、震災でたくさんのひとのいのちが途切れた。その人びとのなきがらは葬られて既に形はないが、そのたましいはきっと何処かで誰かの心に受け継がれているのではなかろうか。
なくなってしまった町や建物にたましいがあるかと言えば、ないだろうと一笑に付されるのかもしれないが、それらの記憶を誰かが持ち続ける限り、何かが残ると思われてならない。リアルタイムで知らなくても、たとえ一葉の写真でも、それに何かを感ずることがあるならば。
[冬の町] 2004 F6
麻紙ボードに、ジェッソ、パステル、アクリルガッシュ、鉛筆

今年から、今までのミリペン線画に短い文章をくっつけてアップする「陋巷画日記(ろうこうえにっき)」というカテゴリーを作ることにいたしました。
で、1回目です。タイトル通りの陋巷風景。銭湯の裏にどんと太い煙突が聳え、その周りに御覧のような家並みがあり、洗濯物の干し加減といい、家並みのすがれた感じといい、大変に心惹かれる閑かな佇まいでした。
さてこういうカテゴリーを作ったのには勿論下心がありまして、こういう画文のようなものを連載或いは一冊にしてやろうという、イマドキ奇特な編集者のかた若しくは個人のかた(いますかね、そんな方)がおられましたらご一報下さい。ま、始まったばかりですので、当方気長に寝て待つ所存です(笑)。何回目連載でそういう有り難いお話が来るか(まあこのご時世まず望み薄だが)、当たった方には素晴らしい景品進呈~!(かもしれません。)匆々。

新年一作目はやはり新作を出したいと思って、描いたのが今回の画である。
昨年の夏に、築地と勝ち鬨の長屋、バラックを見に行ったのだが、その勝ち鬨の長屋群が、ついにごっそり今月末から解体されるという話を聞いて、12月に再訪したのだった。
勝どき駅からすぐの場所に、かなりまとまった数の長屋が残っていたが、もう住民のかたの転居が随分済んでいて、普段から静かな一角が、もぬけの殻の寂しさまで感じさせるような翳りを帯びていた。
モチーフにしたのは、角に建っていた割合大きな理髪店の側面である。画面右側からが本当の正面なのだが、およそ絵的な感じはなく、私のようなとち狂った人間でなければ描くなんてことはまずないような気がするすがれぶり。側面は実際はもっと変化のないグレーに、錆の入った総トタン張り。広告や政治家ポスターも所構わず貼ってある。しかし描いているうちにやはりこの建物に愛嬌や味わいを感じて、画もそんなふうになっていく。
もう暫くで、こうしたなつかしい翳りを孕んだ町並はかき消えて、あとにはてきれきと光る高層マンションが聳え立つのだそうだ。
[トタン理髪店] 2007 F3
麻紙ボードにジェッソ、アクリル、パステル、色鉛筆

あけましておめでとうございます。
皆様よい新年をお迎えのことと思います。
さて2007年元旦、新しいHPサイト[Neontica]をオープンいたしました。
やっと、という感じで、途中で息切れしそうになりながらも、何とかここまでできました。シンプルで見やすい感じの、そしてブログではばらばらであった作品を少し秩序づけたサイトを作りたいと思っておりました。しかし勿論独りでは出来る筈もなく、ブログを通して知り合った方々のお力を借りて、3ヶ月ほどかかって漸くオープンに漕ぎつけました。
内容は作品の全てを網羅したものではなく、画像も充分とは言えませんが、御覧下さる皆様のご意見ご感想を聞きながら、徐々に充実させていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
尚、現在広告の表示がされておりますが、元旦オープンに間に合わせるための暫定的なもので、1週間ほどで広告表示なしのサイトに移行する予定です。しばしお見苦しい点、ご容赦下さい。また、ブラウザによってかなり見え方も違うようです。画面の乱れなどお気づきの点はどうぞご指摘下さい。
では、どうぞお時間のある時に、ゆっくりとお楽しみ戴ければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
(*ブログエントリー更新は1週間ほどお休みいたします。
戴きましたコメントにはお返事できるかと思いますので、是非どうぞ!

あけましておめでとうございます。
お世話になっている玉井一匡さんのブログ「My Place」から「わがやのお雑煮大会」をお正月エントリーにお願いします、というお誘いをいただきました。あまり上手な写真でなくて恥ずかしいのですが、とにかくアップ致します。
我が家は基本的には東京風だと思います。母は東京生まれ、父は横浜です。お雑煮のお出しは鰹節と干し椎茸で、おすまし仕立てです。具は焼いた角餅に鶏ささみ、大根、人参、干し椎茸、鳴門、三つ葉ぐらいでしたが、私は彩りに手鞠麩や梅麩を入れます。
干し椎茸はあまり他のお宅では入れないのでしょうか。うちは年末に沢山の干し椎茸を水戻ししますので、そのよい香りで「ああお正月だな」と感じます。
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