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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
緋い階(あかいきざはし)



自分の時間の無い、ハードな日々が続いています。
でも久しぶりに何とか更新です。とはいえ旧作ですが。
前回同様、金沢の裏町を描いた作品。ですが具象の色合いの濃かった観音町に比べ、だいぶ自分なりの描き方で描いた一枚。90年代はこうした試行錯誤を続けていました。そして悩みながらも靭い気持ちがありました。この画を見ているとそれが蘇り、描きたい気持ちが先走ります。

*皆様のブログも拝見しながら、なかなかコメントを残す時間が無く、失礼しております。
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観音町



少し落ち着いていたのですが、またしばらくせわしい日が続きそうで、旧作でご勘弁を戴きたく。でもこれは未発表作(と言うほどのものではありませんね、スケッチもどきです)。

金沢に観音町という古い町があり、その一角を描いたものです。
金沢は何度か訪れましたが、鏡花ゆかりの地らしい、何とも言えぬ情緒が好きです。名所でなくとも、ひっそりした細道などに心惹かれる場所が随分ありました。やはりこの辺も様変わりしたのでしょうか。それともまだこのたたずまいは残っているのか。。。また確かめに行ってみたいところです。
すまいろん+曙ハウス間取り図(全図)
20070416124430.jpg


ふるさと歴史館の展示が終わってひと月経た今日、雑誌「すまいろん」春号が出た。<すまい再発見>の項に、「曙ハウス-建物の解体とブログ-」というタイトルで、m-louisさんの文章とmasaさんの6葉の写真が最後の見開き頁を飾っている。内容は
●根津のブラックホール-曙ハウス
●解体の噂と共に
●曙ハウスの輪郭
●曙ハウスの居住形態とその変遷
●プレート「スウハ曙」とその行方
の項に分かれ、根津の裏通りに80余年を耐えたアパートメントハウス、「曙ハウス」に関するレポートが綴られている。非常に分かりやすく、また簡潔にまとめられた文章は、ここに全部を引用したいくらいだが、是非興味のある方にはご購読頂きたいと思う。(店頭販売は残念ながらしていませんが。)

そして永らく展示していただいた拙「曙ハウス間取り図」の全図を併せてここにアップすることにした。(撮影GG-1さん。)こんな耳付きの和紙に描いたのである。(文字を読めるようにサイズは大きくしてあります、ご了承下さい。)
ハウスは解体されたが、プレート等は保存され、そしてある意味記念碑的なレポートがこうして活字になり、そして根津の片隅の古色蒼然としたあのたたずまいが、また人びとの記憶の中によみがえってくれることをささやかに希う。
陋巷八広篇



陋巷画日記・5回目。
去年何度か墨田区の八広方面を歩いた。
一度は京島方面から北上し、今一度は京成押上線の八広駅から南下してみた。小規模な町工場の多いこの町は、閑かだが色々な機械の音が聞こえてくる。そして、錆とトタンと古びた木材の混ざり合ったような色をしている町。勿論此処に散歩に来るような人はめったにいないし、そういう人間に媚びるような店もない。そしてそれが気持好い。

此処では寡黙な職人さんたちが、今日も早よから黙々と働いているだろう。裸電球の下で。
ミドリトタンハウス



トタンの家はブルーが多いのだが、時々ミドリ色のものにも出会う。
ミドリと片仮名で書きたくなる、そんな色合い。
そして何故かこの色の家は、愛らしい感じの平屋が多い気がするのだが、まあそれは独断かもしれない。

この家のモデルになってくれたのは京都のさりげない路地の一角にあった小さな建物。窓をちょっとステンドグラス風に描いてみた。


[ミドリトタンハウス]   2005 14×18cm
麻紙ボードにアクリルガッシュ、ジェッソ、パステル、ミリペン
トタン系溶接加工工場



3月末日、第5回アースダイビング大会に私めも参加させて頂きました。善福寺川周辺は満開の桜に覆われ、まことに美しい眺めだったのですが、ひねくれ者の眼はどうしても違うほうに向いてしまうのです、業といいますか性(さが)と言いますか、今回中でも出色だったのが今日のこのトタン系の建物です。やはり何人かカワリモノの御方はおいでだったようで、実際の建物はこちらで御覧下さい。4/3追こちらでも御覧になれます!
N的に崩しますとこんな画になります。

ご案内、ご同行の皆様、本当にありがとうございました。
是非次回は最後まで全うしたいと思っております。


追記 <展示のお知らせ>明日4/3より千駄木のギャラリーSD602 KINGYOにて「まちの木霊」展が始まります。
こちらのブログで予告いたしました「くすんだ町角」「バルーン日和」に加えて「看板一杯商店」の3点を展示しております。
私は最終日8日(日)は午後在廊予定です。

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