
以前「陋巷画日記」のカテゴリーでアップした「喫茶ルナ」の線画を、麻紙ボードに彩色画として描いてみた。かたちが好きだったので、当初から色を付けた画稿としてみたかったのである。
とはいえ、色数は少なく、ルナの看板のところだけぽっちり赤い、あとはグレーを基調にしたものに仕上げるというイメージも珍しく最初から出来ていた。そういう場合は最も暗い色(黒)の配置に気を配る。それがどこに来るかによって、画面の締まり方が違ってくるように私には思われる。
他の人は知らないが、私のバアイ、一番最初に自分のイメージした色を塗ってみて、そこからまた違う色を重ねてゆくのだが、建物自体もそうであるように、最初はおそらく竣工当時?の、汚れのない新品ピカピカの画になっている。そしてそこから主にパステルで、少しずつ風化の汚れや染み、隙間などを描いてゆく。あたかも本当の建物がそうなってゆくように。
パステルで画が濁ってくると、またアクリル絵の具を重ねて濁りを取る。
エッジがぼやけると、9Hの鉛筆で描き起こす。
それを繰り返して最後に、ミリペンの極細で電線などの最も細い決め線?を描く。
そんなふうに描いているのだが、これは全く私の独りよがりな、誰に教わったのでもない描き方なのだ。ここに辿り着くまで長い時間があったが、しかしまだまだここから変わってゆくとも思う。
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