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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
モダンなるもの
電灯ハウス360









先の世界堂の絵画大賞展で、知らない方(年配の男性の方)が拙画を見て「これはモダンだな」と連れの人(若い男性)に話しかけておられた。・・・勿論作者が後ろに居ることは全くご存じなく。
そしてワタシはちょっとうれしかった。

「モダン」の定義は何だろう。
はっきりこうと言えない漠然とした意味合いがあるが、その言葉の持つ印象、雰囲気といったものが好きだ。だから「モダンだ」と言われるとちょっぴりウレシイのである。

modernを文字通り言えば「現代的」とも言えるが、日本語になっている「モダン」には、大正昭和初期のモダニズムの色合いが濃いように思う。現代建築を指して「モダン」とはあまり言わない(のではないかと思う)が、大正昭和初期の洒落た洋風建築などには「モダン」という言葉を使うことが度々ある様な気がする。

ムリをしてこじつけてみれば、ワタシの画が志向しているのは「少々モダンな印象に描いた、名も無き巷の建物の画」とも言えるかもしれない。この言葉の持つ軽やかで、自在で、遊びのある、・・・しかしその遊びにとことん心血注いでしまう、ほとんど滑稽にも見えるまでの心の余裕・・・ああそんな「モダン」に心から憧れてやまないのである。
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