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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
旅のひとひら












駆け足ではあるが、ほんの暫し日常から離れることができた。

知らない町はずれを歩くことが私にとっての旅であるので、
非日常は距離とはあまり関係ないが、ごとごと走る列車に乗って、
しんと静まり返った駅などに降りると
やはり気持が開放される。

長い時間の経過の跡を、ただ押し黙って見せてくれる、
朽ち果てた建物たちのディテール。

今も続いているおぞましい末期的な事象が嘘のように、
あたたかく平和な晴れた春の空の下で、
いつまでもこのなつかしい翳りのなかにうずもれていたかった。
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