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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
バー・フラミンゴのロゴ(部分)
logo 001r









並行して描いていた、バー・フラミンゴ。
だいぶ描き進んで、珍しく屋号を入れた。
普段は固有の名前は画には描き入れない。そうすると、実際の建物になってしまうから。
ワタシのバアイはそうではないので。

でも、このフラミンゴはロゴを入れるのは最初から決めていた。
ただ、本当はカタカナだったのを英字にして、生々しさは消した。
ロゴはカタカナ文字の雰囲気に似せてみている。

このバーは既に無いし、存在そのものがそう知られたものではなく、
今となっては架空のものにも思えるのだ。

今回の画像は全体でなく画の一部。全体もだいぶ仕上がってきたけど、
出し惜しみ(笑)。まあたまには許してねー。
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小道具色々














前回より、だいぶちまちまと小道具が・・・。
風の匂いや景色のリズム、そんなものが醸し出されてゆく
こういう作業は何とも愉しい。
(上手く行った時は、だが。)

何の変哲もない町角がふと振り返ると
見たことのない不可思議な空間に・・・。
(まだ途中です)
暗緑色の町の翳














前回までの画とはまた異なる作品を描き始めています。
「迷宮路地(仮題)」↓のほうはだいぶ描き進んで、三日月が見えたりしております。
そのうちまたアップします。

今度のは、ちょっと姉妹編とでも言うべきものですが、モチーフにした場所は
全く違う町。しかし、この画面からは何処の街角なのかはまず判らない筈。
メインの建物は「ゆき」という屋号でしたか。。。

二差路を描くとすぐ「横尾(忠則)さんの影響ですか」と言う人がいますが、
全くそうではアリマセン。ハイ。

これもこれからエッジを整えて色も重ねて行く途次であります。
暗緑色は、好きな色です。
色を置いて行く
tateroji 004r











「迷宮路地(仮題)」続き。

線描きの上に色を置いて行く。
勿論まだこの上にも重ねるが、按配を見ながら。

これからエッジを整えつつ、配色も考えつつ、
バランスを見ながら描き進んでいく。
迷宮路地
tateroji 002r











前回ラフをアップしたものに着手した。
私にしては太目の線で線描き。
<情感のある半抽象>という感じに行きたい。

モチーフにした路地は、迷宮のように入り組んでいて、
ほぼ廃墟となったスナック+バーが濫立していた。
タテへの切り込み














バー・フラミンゴは現在進行中だが、それと並行してまた次作にも取り掛かる。
こうやって6~7割描いたものを貯めながら、並べながら描いていくのがいつものやり方で、
それでもフラミンゴはちょっと新しい試みを入れながら描いている。

今度のは狭い路地に妖しげなお店が軒を連ねているのを、縦位置に。
まだラフなので、もう少し整理したほうがいいか。
「タテへの切り込み」という言葉が浮かんで、そういう感じに描いてみたい、と。
まあ、描いている本人にしか解らない覚書のようなもの。
色数も少なく抑えてぴりっと描きたいが・・・
上手く行くや否や。
新緑の無傷の傷み
framingo 002r











今年の連休は展示を入れなかったため、例年になく自分以外の展示を見に行けるのだが、混みあっていそうなところには出かける気にならない。
今朝はぽつりぽつりと雨が降り出して、都会の中でも湿りを帯びた新緑のの空気の匂いがする。
新緑の色合いは美しくて好きだが、木の芽どきと言われるように、特有の強い薫りがあってそれが何故かずきずきと傷みを伴うように感じられる。怖いもの知らずの若さのように、眩しいけれど危うい何かを孕んでいる。

ブリジストン美術館@京橋で「アンフォルメルとは何か」という展示を見る。
アンフォルメルとは「不定形」の意味だそうだ。
20世紀初頭のフランス絵画に於ける芸術運動・・・とのことであるが、まあ理論はどうでもよくて、ただワタシの好きな画家の画が2枚出ているので、それを眺めに行ったのである。

ニコラ・ド・スタールという画家の作品が好きで、昨年ある古本屋で手に入れた図録を大事に見ているが、あまり日本では有名な作家ではない。
この人の画も、シンプルだがどこか傷みを伴って見える。
以前も一度ブログに書いたので、詳しいことは省略。
で、実際の作品を生で見るのは初めてであるので、楽しみではあった。

美術館はそう混んでいなくて、スタールの画のある部屋は人も少なかったからじっくり見ることが出来た。
絵の具の乗りの重厚さが凄い。
印刷物の印象より10倍くらい厚くて、画の重みも相当だろうと思われる。

実際に見ると、やはり画家の息遣いが間近で感じられるようで、抽象画ではあるがワタシにはやはり他のどの作品よりも心に響くものがあった。作品としては地味なほうであるが、色彩の感覚がやはり優れているし構成力も素晴らしい。

1200円は高いが、まあこの作品をこの眼で見ることが出来たからよしとするか・・・

で、帰ってくると自分の画に向かいたくなり、またバーフラミンゴの続き。
まだまだですけどね。
バー・フラミンゴのこと














バー・フラミンゴは横浜にあった古いバーである。
だが、もう既に知る人も無い筈だ。
私もたった一葉の写真でしか見たことがない。そしてそれは廃墟となったそれを
写しとったものだ。

その写真を見ながら、いつかそれを描いてみたいと思っていた。
でも実際のそれを下敷きにしながらも、そこに現れるのは、結局
私の中で洗われ、または汚され、
私の中の望郷と喪失が見え隠れする、そんな思い切り個人的な感情の上に成り立っている、
そんなバー・フラミンゴではあるけれど。

画像は現在下塗り中の経過。
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