
都内のO区まで行く時間があまりとれず、しかし少しなら・・・ということで、ここのところあまり遠くないA区に出かけている。最寄りの駅からそう遠くない所に小さな町工場が集まっている地域があるのだ。
ごみごみと立て込んだ住宅地のなかにちらほらと、らしきものが散見する。
トタンの屋根や壁は目印だ。
それで、ふと気付く。今迄随分歩いてきた町々の、魅力的なトタン物件というものは、住宅もあったが実は町工場であったものがかなりの数に上るのだ。・・・今になって合点がいく。
A区のとある地区には、そうした平屋トタンの工場が多い。そして、そう言うのは躊躇われるが、うらぶれた雰囲気である。このラフ画の一角もそうで、画的には魅力的だが、よく見ないと判らないような板きれに「××ヤスリ」とマジックで書いてあり、ああ工場なのだと思うと同時に、言い知れぬ哀しみと憤りのような感情さえ湧いて来る。こういう所でかくも地味に、埃まみれになって仕事している(いた)人々の暮らしとは、一体何であろうかと。
その一方で、先日はとても心温まる出会いなどもあったのだけれど、それはまたいずれ。
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