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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
ひっそりと
IMG_1672 (2)












解りきったことではあるが、年々古い建物は消失してゆく。
まだまだ使えるだろうにと思う立派なものが解体されたり、保存の声にも拘わらず行政によってそれが行われる場合もあるし、火災や天災によって無くなることも、荒れ果てて崩おれるように消えていくものもある。

東京にはもはや見るべきものは無くなったという言葉も、最近はよく耳にするようになった。
「陋巷」などという言葉を画のタイトルに使ったりすると、
「もう東京には陋巷などは無いでしょう」と言われたりする。

そうだろうか。

昨年晩秋頃から町工場を画題にと思い、そうした場所を拾うように歩き始めたが、
都内にもまだ多くの心惹く建物が、(ワタシ的には)ひっそりと埋もれるようにあちこちに残っているのに驚かされることが余りに多いのだ。

それらは本当に名も無き物件ではある。
個人宅や極小の町工場、倉庫や商店、そして社会から忘れ去られたような施設。。。

足で踏みしめ掌で触れながら、紐解くように丁寧に町の襞を辿って行けば、
町もどこかいざなうように、知らなかった小路、知らなかった建物に巡り合わせてくれる、
そんな気さえするのだった。



*****来月いっぱいまで、画はお休みして
  過去に撮りためた資料用の写真をアップしています。*****
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過去の幻影
horikiri,kosuge0808 030












過去の幻影のようなものを、ふと身近に感じ取ることがあると言ったら笑われるだろうか。

それはもう理屈ではなく身体の感覚に近いもので、
幼い頃から何となく意識していたことだ。

おそらくその世界は遠いものではなくて、
すっと吸い込まれるように入っていける、そんな現世とは紙一重のところにあって、
でもいつもはそんなことは忘れている。
でもいつでもそれはすぐ傍にある。

Hという町に初めて降り立った時、私のなかにあったのは
帰るべくして帰り着いたような感覚にも似ていたのだった。
以来、ずっとずっと
その曖昧模糊とした感覚の色や匂いを画面に写し撮りたいと
そう思い続けているのだった。



***来月いっぱいまで、画はお休みして
過去に資料用に撮りためた写真をアップしています。***
ハイカラ・アパートメント
西日暮里~町屋 042












来月くらいまでは、故あって画の記事はお休みして
過去に資料用に撮り貯めた写真を週1ペースでアップしています。



今はひっそりとした一角に埋もれるように息づいているこのアパートも
出来た当時は随分とハイカラなものではなかったかと思ってしまう
このペパーミント・グリーンの塗装と、
真鍮の扉の取っ手。
そしてアパートの名前からして、
色々な物語が回顧できそうな気がするが、
すがれた町の雰囲気は、そんな想いを
記憶の彼方に 押し黙って封印してしまいそうな
・・・

でもそんな無口なこの町が好きなのだった。
冬の青空×・・・













来月くらいまで、諸々の事情により
画の資料にするために撮りためた写真を
週1程度のペースでアップ致します。
暫しお気楽にお立ち寄り下さい。




冬の空の青・・・
純青(ひたさお)と言いたくなるような色、
そこに何を掛け合わせようというのか、
綺麗なXを描いて
路地裏の木製の物干し竿が傾いている・・・
閑かで、地味で、澄んだ
こんな昼下がりが好きだ。



はつはる











あたらしい年となりました。

昨年のご厚情に感謝いたしますと共に
本年の皆様のご健康とご幸福
そしてこの国に生きる人々にひとしく
幸が訪れますことを希ってやみません。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

・・・そして
新年1月2月は、都合により
多少ブログ更新の頻度が落ちるかと思いますが
悪しからずご了承下さい。

画像は 画作品でなく、写真などになることもあると思いますが
時期が来ましたらまた、新作品を出せるかと思いますので
どうぞ見守ってやって下さいませ。
よろしくお願いします。



2012年 元旦 

neon
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