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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
町工場沿いの道












工場をひとつ背景のなかに描くのも好いが、風景の中のものとして
辺りの雰囲気、空気とともに描くのも好きだ。

町工場などというものは、普段の生活ではほとんど意識しない建物だし
いつもこういう所を通っているとしたら、単なるありきたりの風景にすぎないだろう。
商店や目新しい住宅などにあるような華もなく、
多く灰色で殺風景なものでしかないかもしれない。

だが、そうしたありふれた風景のなかに、時に
はげしく郷愁を感ずることがあったりする。
それはその日の空模様や空気の匂いや、それらからふと喚起させられる
過去の切れぎれの想い出など、それらがないまぜになって
ふと記憶の遠いところから、何かを一瞬運んでくるのである。

いつか見たような、でも現実の世界でもないような
そんな景色が画のなかにだけ在る。


(画は、いつものように まだ中途で未完成です)
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