
待ち焦がれていた松本竣介の展示に漸く行くことができた。
今回の展示は36年の彼の生涯の作品をほぼ網羅する大きな展示で、
出品点数も多くて素晴らしいものだった。
いつも彼の作品の前に立つと、本当に自分が打ちのめされるような感覚と、
そして限りない憧れの感情が止めようもなく溢れてしまう。
特にやはり市街の建物を描いたものが好きだが、
主要な作品がずらりと並んでいて、思わず溜息が漏れる。
ごく近くでそのマチエールの部分部分を眺めると
本当に彼の息遣いが傍で聞こえるような、そんな画面なのだった。
グラッシと呼ばれる技法で、薄い絵の具を何度も塗り重ねて得られる
不思議な透明感、色彩感は、彼ならではのもの。
本当に彼の色彩センスというものは天賦のものだと心から思う。
いつも沢山の沢山の課題を私に呈してくれる
大事な遥かな先生なのだ。
展示は年明け1月14日まで。
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