
この数日風邪をひいてしまい、薬を飲むと眠だるくて消耗していましたが、やっと持ち直して来ました。
年末年始はいつも体調が悪いので、何もしたくないのですがそうもいかず。
風邪前に描き進んでいましたので、前回の続きをアップ。
だんだんに雰囲気を作って形も描き込んでいきます。
建物自体は近年はお化け屋敷のような風体ではありましたが、
出来た当初はおそらくずば抜けてハイカラモダンな店であった筈。
それをどう表現していくか・・・
おそらく絵描きやその他何かを表現、創作する者にとっては
「夢見る力」というのが必要であろうと思うのですが、
それが単なる妄想で終わらず、いかにその幻想をリアルに見せていくかという
そういう力が必要なのだと思う・・・。
まあ、改めて言うまでもないことですが、そんなことを再認識しながら
また画面に向かっています。
クリスマスや正月の喧騒から離れた場末の町にぽつんとある、
埋もれた名も無い建物を訪ねて、またひっそり出掛けたいと
洟を啜りながら考えているのです。
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菱形置き構図を思いついた時、そうだ
やっとあれを描く時が来たとちょっと興奮した(阿呆です)。
そうだ、あれ。あの建物。
ずっと描きたかったが、これという取っ掛かりが無いまま
現物は昨年この世から消えた。
だがこの町は何度も繰り返し訪れた町。
自分で地図も描いたし、色々思い入れもある。
高架の線路からかなり近い路地の角にあったこの建物は
その町の中でも飛び抜けて偉容を放っていた。
この特異なデザインを菱形に嵌める。
たったそれだけのことを、今までちっとも想いつかなかった。
だが、ようやっと描けると思える時が来た(笑)。
方形だが、前二作よりふたまわりほど大きなS8サイズ(455mm四方)。
自分の印象通りの、暗部を前面に出したデカダンな仕上がりにする予定。

前作はまだ途中になっていますが、また次の作品にも
取り掛かることにしました。
連作をいう括りを創ったので、1作ごとに仕上げるよりも、
並行して行く方が画の底を流れるものがうまく響きあうような気がします。
これは珍しく店の屋号も入れて描く予定で、
「RUMI」という文字が入ります。
こういうカフェー建築で、ルミと来たら彼処だな、とピンと来る人、
アナタは相当イカレています(笑)。
まあ先ず居ないでしょうが、実はモデルにした、というか
イメージしたのは二軒の建築で、カフェー時代はもしかしたら
別の屋号だったかもしれません。
菱形置きの構図は自分ではなかなか気に入っていて
モチーフの切り取り方など楽しみながら描いています。
色はまだまだ下塗りで、これからもっときゅんとなる色彩(笑)を
重ねていきます。豆タイルも細かく描いて行く予定です。
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