
拙HP・Neonticaのnewsでもお知らせしています通り、2/10(土)より、本郷「文京ふるさと歴史館」にて、企画展・文京・まち再発見2「近代建築 街角の造形デザイン」という展示が始まります。そこで採り上げられる15の文京区内の建造物、そのひとつに、昨年1月末から2月にかけて取り壊された、根津の2階建て集合住宅「曙ハウス」が選ばれました。
ちょうどほぼ一年前に、解体直前の曙ハウスの前で、ブログを通じて知り合うこととなった「Kai-wai散策」のmasaさんと、初めて短時間だけお会いしたのでした。そしてその後、ハウスの解体、プレートの保存とその行方はmasaさんのこのエントリーに、そして私自身にとってのハウスとその画を描く過程についてはこちらを、改めて読んで頂ければと思います。
そして一年の月日を経て、廃棄されるところであったハウスのプレートは「ふるさと歴史館」に保存される運びとなり、その晴れ姿が今回の展示で見られることに、本当に感慨を覚えます。
また、大変拙いながら、拙画「曙ハウス」も同時に展示して頂くというおまけまでついたのです。何度も書いておりますが、この画はハウスそのものを描いたというよりは、私の中で再構築したものであり、創作です。ですがもしそこに何かを感じ取って頂けるなら、それはこの建物に寄せる多くの人の想いであろうと言えるのではないかと思います。
そしてこの画を描くには、決して私ひとりの力に拠ったものではなく、
*その後もあらゆる面で関わって下さったmasaさん、
*忙しい合間を縫って何度もお話を聞かせて下さったかめや食堂の皆さん、
*かつて曙ハウスの向かい側の路地の一角にお住まいで、貴重なお話を聞かせて下さったかえるまさん、そしてYさんご夫妻、
*狭い路地からは撮ることができないハウスの全体正面写真(曙ハウス-02)を、苦心して作って下さり、提供して下さったGG-1さん、
*今回展示するハウス間取り図面の下図を作成して下さり、ほとんど知られないハウスの歴史を丹念に紐解いて下さったm-louisさん、(彼のその苦心のレポートは、住宅総合研究財団の機関誌「すまいろん」春号に掲載予定です)
*子供の小学校つながりで、色々な情報を下さった芋甚さん、
*ハウスそばで長年お店をしておられる「鳥勝」のおじさんおばさん、
その他多くの方々のおかげで、またこうしてこの画が公の場に飾られることになったのだと、改めて深く深く感謝をささげます。
さて、大変長くなったのですが、今回アップしたペン描きの画について一言。。。
曙ハウスがあった路地は大変狭く、道行く人びとは見上げるだけで、遠くから引いた姿を眺めるということはなかなか難しいものでした。ところがちょうどハウスの解体の少し前に、向かい側の家が更地になり、そこから引いて写真を撮っていたのがmasaさんとかえるまさんでした。
おふたりの写真には、眺めた事の無かったハウスの屋根が写っています。ところどころ継ぎ接ぎをした、トタン屋根でした。その形はよく見るとなかなかハイカラなデザインで、往時のモダンさをまなうらに甦らせてくれるような印象でした。それをもとに、かつての面影を偲びながら描いてみたのです。
蛇足ながら、2/9でこのブログは一周年を迎えます。とは言え特にそれについてどうということではないのですが、ちょうど曙ハウスが無くなったときからブログを立ちあげ、一年を経た今、ハウスの形見に再会する展示が始まるというのが、何だか感慨深いのです。
どうぞ曙ハウスを知る方もそうでない方も、是非長い会期ですので、展示を見にお運び下さい。そしてこの建物に寄せる人びとの想いを少しでも感じて頂けたら幸いです。
また、大変拙いながら、拙画「曙ハウス」も同時に展示して頂くというおまけまでついたのです。何度も書いておりますが、この画はハウスそのものを描いたというよりは、私の中で再構築したものであり、創作です。ですがもしそこに何かを感じ取って頂けるなら、それはこの建物に寄せる多くの人の想いであろうと言えるのではないかと思います。
そしてこの画を描くには、決して私ひとりの力に拠ったものではなく、
*その後もあらゆる面で関わって下さったmasaさん、
*忙しい合間を縫って何度もお話を聞かせて下さったかめや食堂の皆さん、
*かつて曙ハウスの向かい側の路地の一角にお住まいで、貴重なお話を聞かせて下さったかえるまさん、そしてYさんご夫妻、
*狭い路地からは撮ることができないハウスの全体正面写真(曙ハウス-02)を、苦心して作って下さり、提供して下さったGG-1さん、
*今回展示するハウス間取り図面の下図を作成して下さり、ほとんど知られないハウスの歴史を丹念に紐解いて下さったm-louisさん、(彼のその苦心のレポートは、住宅総合研究財団の機関誌「すまいろん」春号に掲載予定です)
*子供の小学校つながりで、色々な情報を下さった芋甚さん、
*ハウスそばで長年お店をしておられる「鳥勝」のおじさんおばさん、
その他多くの方々のおかげで、またこうしてこの画が公の場に飾られることになったのだと、改めて深く深く感謝をささげます。
さて、大変長くなったのですが、今回アップしたペン描きの画について一言。。。
曙ハウスがあった路地は大変狭く、道行く人びとは見上げるだけで、遠くから引いた姿を眺めるということはなかなか難しいものでした。ところがちょうどハウスの解体の少し前に、向かい側の家が更地になり、そこから引いて写真を撮っていたのがmasaさんとかえるまさんでした。
おふたりの写真には、眺めた事の無かったハウスの屋根が写っています。ところどころ継ぎ接ぎをした、トタン屋根でした。その形はよく見るとなかなかハイカラなデザインで、往時のモダンさをまなうらに甦らせてくれるような印象でした。それをもとに、かつての面影を偲びながら描いてみたのです。
蛇足ながら、2/9でこのブログは一周年を迎えます。とは言え特にそれについてどうということではないのですが、ちょうど曙ハウスが無くなったときからブログを立ちあげ、一年を経た今、ハウスの形見に再会する展示が始まるというのが、何だか感慨深いのです。
どうぞ曙ハウスを知る方もそうでない方も、是非長い会期ですので、展示を見にお運び下さい。そしてこの建物に寄せる人びとの想いを少しでも感じて頂けたら幸いです。
≪この記事へのコメント≫
>どうもありがとうございます。
そう言ってくださるととてもうれしいです。でも私は大したことはできませんでした。ただ、周りの多くの方が本当に色々見えないところで尽力して下さって展示の運びになりました。
今日オープニングでしたが、久しぶりに見たハウスプレートは、本当になつかしく、近くで見るととても大きく、保存されて本当によかったと心から思いました。
梅田駅コンコースは、比べようもない大きいものですから、保存といっても大変なことですし、なかなか「出来ること」の難しさもあったことと思います。
でも是非これからも、出来ることはしていきたいですね。
そう言ってくださるととてもうれしいです。でも私は大したことはできませんでした。ただ、周りの多くの方が本当に色々見えないところで尽力して下さって展示の運びになりました。
今日オープニングでしたが、久しぶりに見たハウスプレートは、本当になつかしく、近くで見るととても大きく、保存されて本当によかったと心から思いました。
梅田駅コンコースは、比べようもない大きいものですから、保存といっても大変なことですし、なかなか「出来ること」の難しさもあったことと思います。
でも是非これからも、出来ることはしていきたいですね。
建物の解体から「スウハ曙」のプレート救出、そして間取り図や画の制作にいたる経緯に感動すらおぼえました。まさに建築を愛する人たちの活動の結晶ですね。それにしてもneonさんの絵はとても温かみがあっていつまでも眺めていたい気持ちになります。建物への愛が溢れていますね。
「スウハ曙」のプレート、本当に残って、そして展示されることになってよかったですね!私も旧阪急梅田駅コンコースの解体の際、そのくらいのことが出来ればよかったのですが…。
展示の様子のレポートもまた楽しみにしております。
「スウハ曙」のプレート、本当に残って、そして展示されることになってよかったですね!私も旧阪急梅田駅コンコースの解体の際、そのくらいのことが出来ればよかったのですが…。
展示の様子のレポートもまた楽しみにしております。
>どもども、まいど、お世話になっております。
そうなんですよ、私も屋根までは眺めたことがなかったので、吃驚して(無い訳はないのですけど)、なるほど、こんなだったのか~と思いました。よりハイカラな印象です。(とはいえ錆トタン継ぎ接ぎでしたけどね)
歴史館のほうに是非お運び下さいませ!
他にも区内の佳き建物が紹介されております。
そうなんですよ、私も屋根までは眺めたことがなかったので、吃驚して(無い訳はないのですけど)、なるほど、こんなだったのか~と思いました。よりハイカラな印象です。(とはいえ錆トタン継ぎ接ぎでしたけどね)
歴史館のほうに是非お運び下さいませ!
他にも区内の佳き建物が紹介されております。
実物を目にした際には
前の道路が狭くて屋根の様子迄は視界に入らなかったので
屋根が無い訳は無いのですが、こうやって屋根の有るのを見ると印象がちょっと違いますねえ
大小の屋根で更に立派に見えるなあ
「ふるさと歴史館」、よらせてもらいますよ
前の道路が狭くて屋根の様子迄は視界に入らなかったので
屋根が無い訳は無いのですが、こうやって屋根の有るのを見ると印象がちょっと違いますねえ
大小の屋根で更に立派に見えるなあ
「ふるさと歴史館」、よらせてもらいますよ
>ほんとにうれしい展示です。
そして何と、歴史館の入り口近くに曙ハウスのプレートがまず展示されるそうです。やはり実物の存在感は、きっと見る人に何かを語ってくれると思います。わざわざのお越し、でもきっと遠くからいらっしゃっただけのことはあると思いますよ!
私もとても愉しみにしています。
そして何と、歴史館の入り口近くに曙ハウスのプレートがまず展示されるそうです。やはり実物の存在感は、きっと見る人に何かを語ってくれると思います。わざわざのお越し、でもきっと遠くからいらっしゃっただけのことはあると思いますよ!
私もとても愉しみにしています。
曙ハウスの存在は親しくしている方に以前教えてもらい、かねてより一度訪ねてみたいと思っていたのですが、取り壊されて結局その希望は果たせませんでした。ですが、数多くの方たちの熱い思いでハウスの象徴であるプレートが保存されるなどし、今回こうした企画展まで開かれることになった経緯をいま読ませていただき、本当に素晴らしいことと、素直に感動いたしております。
私は実物を見ることが叶いませんでしたが、今回の展示をぜひとも拝見し、かつての雰囲気と保存に奔走なさったみなさまの情熱とを感じたいと思います。
私は実物を見ることが叶いませんでしたが、今回の展示をぜひとも拝見し、かつての雰囲気と保存に奔走なさったみなさまの情熱とを感じたいと思います。
>色々本当にお世話になっております。また、お気遣いありがとうございます。
今回はスウハ曙の文字を入れてみました。
自分でも珍しいのですが。。
これは出す予定にしていなかったのですけれど、根津教会のほうに展示しようかな~。
屋根の見えるハウスは新鮮な感じがしました。
間取り図は、あまり「図面!」という感じにせずに、少し古色のある、温かみを感じられるものに仕上げたいと思っています。
今回はスウハ曙の文字を入れてみました。
自分でも珍しいのですが。。
これは出す予定にしていなかったのですけれど、根津教会のほうに展示しようかな~。
屋根の見えるハウスは新鮮な感じがしました。
間取り図は、あまり「図面!」という感じにせずに、少し古色のある、温かみを感じられるものに仕上げたいと思っています。
>ここはでも最後は本当に傷んでいました。硝子は割れ、中は暗くて。。。でも出来た当時はモダンでハイカラだったと思われます。そして歳月を経ても尽きない魅力にあふれていました。
Porco Rossoさんならずとも、住んでみたい人は沢山いたと思いますよ。そして、隣近所がとても身近な下町の暮らしが、そこにはあったでしょうからね。。。
Porco Rossoさんならずとも、住んでみたい人は沢山いたと思いますよ。そして、隣近所がとても身近な下町の暮らしが、そこにはあったでしょうからね。。。
そうかぁ、masaさんのあの「曙ハウス」エントリー日付が企画展会期と一致したことに物凄い因縁を感じてましたけど、neonさんのブログ立ち上げもちょうど同時期だったんですね~。
ところでペン画の方、neonさんの画に文字が描き込まれてるところに妙な不思議な感じを覚えます。これは実物を見てみたいですね!
それと屋根に関しては僕は Google Earth で見るのが最初になりました。改めて masaさんやかえるまさんの写真も見てみたいところです。
会期始まるまでもう一踏ん張りといったところでしょうが、くれぐれもお体には無理なされぬよう。。
そしてまた違った場で neon画「曙ハウス」+間取り図に出会えるのを楽しみにしています。
ところでペン画の方、neonさんの画に文字が描き込まれてるところに妙な不思議な感じを覚えます。これは実物を見てみたいですね!
それと屋根に関しては僕は Google Earth で見るのが最初になりました。改めて masaさんやかえるまさんの写真も見てみたいところです。
会期始まるまでもう一踏ん張りといったところでしょうが、くれぐれもお体には無理なされぬよう。。
そしてまた違った場で neon画「曙ハウス」+間取り図に出会えるのを楽しみにしています。
2007/02/04(日) 00:39:45 | URL | m-louis #Fos2lKYE[ 編集]
壊されてしまったのですね。このアパート。
あったら、住んでみたいのに。
というか、住みたいアパートがどんどん減って行っている気がします。
耐久度とか考えれば仕方のないことですが、、、。
洋風、奇麗、たしかに惹かれます。ですが、それを上回る魅力を、軍艦アパート、トタンアパート、木造アパートには感じます。
こんな私って、変?(笑)
あったら、住んでみたいのに。
というか、住みたいアパートがどんどん減って行っている気がします。
耐久度とか考えれば仕方のないことですが、、、。
洋風、奇麗、たしかに惹かれます。ですが、それを上回る魅力を、軍艦アパート、トタンアパート、木造アパートには感じます。
こんな私って、変?(笑)
2007/02/04(日) 00:04:13 | URL | Porco Rosso #CDyYZvKI[ 編集]
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