fc2ブログ

N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
母の着物



亡くなった母はきものの似合うひとだった。
和箪笥には何枚も、生前大事にしていた着物やら帯やらがはいっていて、その中から何枚か、片づけながら私のところに持ち帰ってきた。

背格好がほぼ同じだったので、母の着物は直さずそのまま私も着ることができる。
紺地に菊模様の紬は、私もそろそろ着てもおかしくない年齢だろう。
もうひとつの、ほとんど白地にもみえるが、淡く灰緑がかった訪問着は、ちいさな絞り染めの線で、椿の模様がいちめんに描かれている。芯の部分が優しい桃色で、こんな色の半襟に合わせたら好いかも知れない。母の好きだった、珊瑚の薔薇のちいさな帯留めかざりと一緒に。
秋になったら、袖を通してみようかと思う。

(今回は、画は夏休みといたしました。)
Comment
≪この記事へのコメント≫
m-louis様
>ご心配いたみ入ります。
着ていた本人が居なくなり、残された着物箪笥を開けると、樟脳の匂いとともに物言わぬ絹が何だか語り出すような感じです。祖母のものもあり、抽斗に歳月が眠っています。
2007/08/04(土) 16:17:29 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
着物
僕もどのようにお声掛けしてよいかと・・

袖を通せる形見って、いいものだなぁと思いました。
どこか故人の動きを自分でなぞれるような、、そんな気が致します。
おふたりのご冥福をお祈りしております。
2007/08/04(土) 03:18:51 | URL | m-louis #Fos2lKYE[ 編集]
yukiりん様
>ありがとうございます。お心遣いうれしく。。
やっと落ち着いてきました。
母は着物をちゃんと着られる人だったので、そう言う意味では洋服より着こなすことができていたように思います。
私はまだまだひとりでは駄目なのですが、いい年になってきたので、そろそろ形見のきものを着るのもいいかなと思っています。
2007/08/02(木) 21:51:02 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
Porco Rosso様
>お返事遅くなりました。
やっぱりいいですね、着物って。絹のやわらかい感触とか、色柄など、飽きの来ない魅力がありますね。
2007/08/02(木) 21:47:33 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
西山遊野様
>お返事遅くなりました。
ありがとうございます。はい、日本人ですからやっぱり着物は着たいですね。京都はその点本場ですから、好いものが沢山あるでしょうね。
2007/08/02(木) 21:45:53 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
ご無沙汰しております。
お母様のこと、何とコメントしてよいのやら…と躊躇している間に日が過ぎてしまいました。ゴメンなさい。
この半年間、neonさんにとって本当に辛く大変でしたね。
お着物の似合う素敵なお母様だったのでしょう。
neonさんにもお似合いですよ。清楚な感じがします。
2007/08/01(水) 14:21:45 | URL | yukiりん #G5.loA9Y[ 編集]
着物
落ち着いていて、そして美しい。
着物って、素敵だと思います。
形見、袖を通されたら、お母様もよろこばれるのでしょうね。
2007/07/31(火) 22:13:13 | URL | Porco Rosso #-[ 編集]
いいですね。
やっぱり和装はいいですよ。
ましてはお母様の形見ですからぜひぜひ
です。
2007/07/31(火) 22:05:04 | URL | 西山遊野 #ZxXOt7Ek[ 編集]
銀ねずみ様
>桐生と着物は切っても切れない縁ですものね。でもそういう町に暮らしていらっしゃるのって、とても素敵なことですよ。
着物をしまいながら、かさばらずに綺麗にたためることに改めて感じ入りました。祖先の産み出したものの尊さを思います。
11月、ちょうど好い季節に着物の行事があるんですね。いいなぁ、近かったら伺いたいのに。銀ねずみさんのお着物はどんな感じか拝見してみたいです。
2007/07/31(火) 20:54:36 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
着物・きもの・キモノ
思い出に満ちた大切な御着物ですね。
着物というのは、何代にも伝え残していくことが可能な素晴らしいものだと思います。
わが街では11月の初め、着物にかかわるさまざまな行事が一斉に催されます。私も不慣れな着物を着て、まちを歩くつもりでいます。
2007/07/31(火) 19:21:54 | URL | 銀ねずみ #HfMzn2gY[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 
Trackback
この記事のトラックバックURL
≪この記事へのトラックバック≫
Designed by aykm.