N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
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タテモノのカタチ展~予告編*2



「タテモノのカタチ」展お知らせを、拙HP、newsのほうにもアップしましたので、どうぞ覗いて下さいませ。

さて、予告編2。引き続き「夢幻譚」の部分スキャン画像と共に。。。

この画を描き上げる前に、とんぼ返りながらこの建物のある町を訪れる機会があったのだが、往時の建物の減り具合とともに、悲しい想いをしたことがあった。詳しく書くのは憚られるが、この町に住んでいるひとたちの心を踏みにじるような、そして心を閉ざさせてしまうような、礼をしらない訪問者(主に団体で来るそうだ)が増えたのだという。話を聞いていて、本当に悲しく思った。どんな調査目的があるにせよ、また興味本位で行くにせよ、この町のデリケートさを理解してから、住む人への配慮をもって行くなら行って欲しいと心から思う。

長くなるが、木村聡の「赤線跡を歩く」の前書きに、

 これは読者の皆様へのお願いですが、もし街を訪ねたとしても、
  ○無遠慮にカメラを向けたり、二、三人で出かけて写真のお宅の前
   で立ち話をしたり、指さしたりすることは絶対に避けて下さい。
  ○どうか一人でひっそりと出かけて、何かを感じて下さい。
  ○さっと通り過ぎて、風のように立ち去って下さい。

とあるのだが、私はこの文章故に、彼の仕事に対しては信頼がおけると今でも思っている。嘗て遊廓、赤線、青線などと呼ばれていた町を訪れる者の、これは最低限の礼儀であろう。

だから私も、もうこのブログにも、この町を喧伝するような内容は一切書かないつもりでいる。だが、私にとってこの町は、20年前に出会ってからずっと忘れがたい記憶を刻んでくれた町であり、画のモチーフとしてはおそらく一生顕ち現れてくるだろう。現実の町は往時の姿を消しつつあるが、その過去の幻影だけはずっと心にしまっておきたいと思っている。
Comment
≪この記事へのコメント≫
マフィンマン様
>ああそうですね~、荷風を読んでいると至る所でそんな彼の姿が浮かんできますね。江戸や明治の名残香をいつも追い求めながら徘徊していたんですよね。そして漢学の素養がまた、そこに格調をプラスして・・・。
「幻視」、とても好きな言葉です。「幻視画」を描きたいもんです。。。
2007/09/20(木) 20:21:55 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
過去の幻影
永井荷風が風景を見つめる目線は、現実の陋巷を見ているのではなく、実は、遠い江戸や明治時代の街並みを“幻視”しているのだ――との説が、荷風好きの間では定着しているようです。
陋巷好きや昭和好きの人たちの目線もまた、遠い過去をそこに見出しているかも知れません。
私は時々、陋巷の写真をブログにアップしながら、「街の名前を表示する必要ってあるのかな」と思ったりします。
2007/09/19(水) 23:24:37 | URL | マフィンマン #SFo5/nok[ 編集]
風俗散歩様
>はい、なかでもこの作品はわりと具象に近いですね。でも実物とはやっぱり違いますけど。。。この町の最後の往時の建物が無くなるときまで、私も度々行くと思います。
2007/09/16(日) 20:56:47 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
今回の「タテモノのカタチ」展の作品は、リアルな作風ですね。
橋本、もう一度行ってみたい町です。
2007/09/16(日) 02:42:41 | URL | 風俗散歩 #VktuezEw[ 編集]
Porco Rosso様
>ありがとうございます。
此処はほんとにそっとそっとしておいてやりたいんです。もうほとんど瀕死の町でもありますが、そこここに、夢のかけらが落ちているような気もするのです。
2007/09/15(土) 23:23:08 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
花びら散る
花びら散る景色。
優しい色合いのこの建物、窓際にたって、外を眺めていたくなります。
ひっそり静かに、この時間を楽しんでみたいです。
2007/09/15(土) 12:07:46 | URL | Porco Rosso #-[ 編集]
カーク様
>カークさんも、このひとりよがり記事にコメントありがとうございます。でもやっぱり書いておきたかったことなので。。。

木村さんのあの前書きには、やはりこういう町との接し方というものが言い尽くされていると思います。カークさんもお独りで撮るのが本当は好きと仰有っていましたよね。ふ~ん、ライカはそういう訳だったんですね。
2007/09/14(金) 20:36:56 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
ちはる様
>この記事にはコメントは寄せられないかもしれないと思ってましたが、コメントありがとうございます。

そうですねぇ、別の価値が見いだされる・・・それもよくわかるのです。でも、そこに住んでおられる人びとの気持ちを無視して踏み込むのは、いかに価値がわかったとしても問題外でしょうね。

ただ、ようやく価値に気づき始めたときは、もう既に時遅しで、ほとんど滅びの一途を辿っている・・・というのは、やっぱり悲しいですね。
2007/09/14(金) 20:30:53 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
全く同感です
月並みなコメントですみませんが、我が師匠と仰ぎ尊敬して止まない木村聡、neon両氏のスタンスの通りだと思います。 
写真も撮ったらすぐに去ります、長居は無用です。
(だからライカが好きなんて(^^;) 都合のいい言い訳も)
2007/09/14(金) 19:10:23 | URL | カーク #zpbGWri6[ 編集]
時代が・・・・
先月神戸新聞に兵庫県内唯一のストリップ劇場が閉館した記事が大きくでていました。
けれどもその扱い方が、風俗産業の撤退を喜ぶようなものではなく、
ひとつの文化が消え去ったことを嘆くような書き方をしている記事でした。

過去は表を向けられないモノでも、時代が移れば別の視点から光を当てられ価値を見出されることがよくあります。

その移りゆきの速度がだんだん速くなっている気がしますが、
文化の痕跡もそれに増して消え去っているような気もします。

2007/09/14(金) 18:35:07 | URL | ちはる #PJakg2V.[ 編集]
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