
喫茶ルナは見たときには既に廃業していた。
嘗ては花街として賑わったらしいが現在はひっそり閑としている、中野区のとある裏通り。ごみごみと何軒か、営業しているのかあやしいスナックが建て並んでいる一角に、挟まれるように小さな紅い看板があった。何の変哲もない、ご近所喫茶といった感じだが、撮った写真のたたずまいには、何だか不思議に惹かれるものがあったのだ。
ルナという名前も、luna,lunaticという言葉のイメージを喚起させるからちょっと好きだ。画では珍しく<Luna>と入れてみたが、本当は何処にでもあるゴシック体の片仮名で、<喫茶ルナ>とあっただけ。
もうすでにこの建物はなくなってしまったかもしれない。
夕方から少しは華やいだであろうこの一角で、開店前のご近所スナックのママさん達に、にナポリタンや野菜サンドを銀のお盆ごと出前していたような、そんな喫茶店であったろう、な。
≪この記事へのコメント≫
>いや~~~~
マフィンマンさん、筆がたつのは存じていたつもりでしたが、小説もひそかにお書きであったとは、知らなんだ~~
しっっかしスンバラシイ、是非続編をお願いいたします!
そうだな~金物屋のオヤジの他に、ひとくせふたくせある連中や、すぐ騙される気のいいおやっさんや、マルガリータの呑んべおやっさん(マフィンマンさんのことじゃありませんよ、たぶん絶対)、ちょっと色白の女形系おやっさんなんかに登場して貰いたいな~。
(笑)
マフィンマンさん、筆がたつのは存じていたつもりでしたが、小説もひそかにお書きであったとは、知らなんだ~~
しっっかしスンバラシイ、是非続編をお願いいたします!
そうだな~金物屋のオヤジの他に、ひとくせふたくせある連中や、すぐ騙される気のいいおやっさんや、マルガリータの呑んべおやっさん(マフィンマンさんのことじゃありませんよ、たぶん絶対)、ちょっと色白の女形系おやっさんなんかに登場して貰いたいな~。
(笑)
「あら、いらっしゃい」
扉を開けたら、ダミ声のママがカウンターの向こうから声をかけてきそうですね。
ダミ声ママは、昔は色街で男どもを何人も泣かしてきたが、今では独り身にもすっかり慣れ、商店会の婦人部長なんてのもマメに務める日々。
ほら、3軒隣の金物屋のオヤジがまた来たよ。
「歳末の福引きの件だけどさ」
とか何とか言ってるが、ママにホの字なのは先刻承知。
北風で冷たくなったオヤジの手を、自慢の福々しい掌で包んであげれば、ほ~ら、それだけで、
「コーヒーだけじゃなくて、えっと、ナポリも食べていくかな」
と、イチコロ・シュコロ・キンチョール。
そんなオヤジたちが商店会には何人もいるのさ。
扉を開けたら、ダミ声のママがカウンターの向こうから声をかけてきそうですね。
ダミ声ママは、昔は色街で男どもを何人も泣かしてきたが、今では独り身にもすっかり慣れ、商店会の婦人部長なんてのもマメに務める日々。
ほら、3軒隣の金物屋のオヤジがまた来たよ。
「歳末の福引きの件だけどさ」
とか何とか言ってるが、ママにホの字なのは先刻承知。
北風で冷たくなったオヤジの手を、自慢の福々しい掌で包んであげれば、ほ~ら、それだけで、
「コーヒーだけじゃなくて、えっと、ナポリも食べていくかな」
と、イチコロ・シュコロ・キンチョール。
そんなオヤジたちが商店会には何人もいるのさ。
>ん~、なんて言うんでしょうねえ、あれですあれ。安っぽくて野暮だけど、そこが好いんですよ。
純喫茶、そうそうそんな感じ。
なのに何かコドモには確かにあの扉はあやしく映りました。大人になってからは平気で入ってパフェ食べました(爆)。全然怪しくない。。。
純喫茶、そうそうそんな感じ。
なのに何かコドモには確かにあの扉はあやしく映りました。大人になってからは平気で入ってパフェ食べました(爆)。全然怪しくない。。。
一枚ガラスの黒扉、大きい丸いプラスチックのドアの・・・なんて言うんでしたっけ、ほれ、あれです。押す部分w。
懐かしい感じ。
小学生の頃、ビルの屋上の部屋に住んでまして、隣と向かいが喫茶店でした。
子供の頃は怪しい感じがして、あまり入りませんでしたが。
懐かしい感じ。
小学生の頃、ビルの屋上の部屋に住んでまして、隣と向かいが喫茶店でした。
子供の頃は怪しい感じがして、あまり入りませんでしたが。
2007/12/10(月) 17:18:12 | URL | titti #wK3Ft9Ds[ 編集]
>ルナは多分、ご近所コミュニティあってこそ成り立っていたと思うのですが、もうそれが崩壊してしまったというのがありありと感じられました。
チェーン店カフェに入りづらい(或いは居心地がよくない)人間の行き場は、狭まってきていますねぇ。
チェーン店カフェに入りづらい(或いは居心地がよくない)人間の行き場は、狭まってきていますねぇ。
きっちゃてんで時間を潰すという余裕がなくなてきたのですかねえ。
近頃はチェーン店系のカフェとか飲食店しか生き残れないのかしら。
近頃はチェーン店系のカフェとか飲食店しか生き残れないのかしら。
>このあたりは、軒並み廃業の店が続いていました。冬日が斜めに射して、寂しいのですが眠っているような穏やかさもありました。
紅い看板はよくあるコーラの広告看板に店名がはいっているタイプのものでしたが、写真を撮ったのを見ると、ほんとにそこだけぽちっと紅がさしたようだったので、そこをアクセントにしてみたのです。
紅い看板はよくあるコーラの広告看板に店名がはいっているタイプのものでしたが、写真を撮ったのを見ると、ほんとにそこだけぽちっと紅がさしたようだったので、そこをアクセントにしてみたのです。
モノトーンのような色合いの中に、控えめに、だけど赤く看板が。
ささやかな存在感を感じます。
当時はどんな雰囲気で、どんなお客さんが足を運んでいたのでしょうか。
こちらにある、寂れて寂しくなっている飲屋街にある喫茶店と重ねて、イメージしてみました。
ささやかな存在感を感じます。
当時はどんな雰囲気で、どんなお客さんが足を運んでいたのでしょうか。
こちらにある、寂れて寂しくなっている飲屋街にある喫茶店と重ねて、イメージしてみました。
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