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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
ちょいと葭が風に揺れ
ちょいと葦簀が風に揺れ307


葭(よしず)売りというのは今でもあるのだろうか。

私の幼い頃は、車ではあったけれど「よしず~」の売り声とともに町内にやって来たものだった。
この頃ではすっかり少なくなったが、たまに掛かっている家を見かけると、何とも好い風情だと思ってしまう。
京都や金沢の花街に行けば、これがずらっと並んだ風景を見ることができるけれど、都内ではなかなかそこまでの景色にはお目にかかれない。

今日描いた家は、台東区の鳥越あたりで出会った路地裏のひっそりした一軒。
窓と出入り口にかかっていて、そしてそこを楓の若葉がちょうど覆って、枯淡な感じがあった。
陽当たりは余り良くない、うらぶれたところであるけれど、木綿の着物を着たおばあちゃんが出てきそうな、ささやかな生活の匂いのする一角だった。
Comment
≪この記事へのコメント≫
Porco Rosso様
>ありがとうございます。
この家のトタンは、仰有るようにちょっと淡い、涼しげな水色でしたよ。ちんまり、ひっそりしていましたが、なかなか趣のある好いたたずまいでした。
人の多い御徒町からすぐの場所だとは思えないほど。。。
2008/06/09(月) 12:07:54 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
淡い色
淡い色に惹かれてしまいます。
水色っぽいトタンの壁。横にある木。
アンテナの傾き加減も魅力的です。
ため息がでるくらい、たまらん場所ですね。
2008/06/08(日) 15:21:34 | URL | Porco Rosso #-[ 編集]
Rambler5439様
>ありがとうございます。
Ramblerさんもお撮りになっておられたかと思いますが、鳥越あたりはこんな感じですよね。粋な感じはさすがにあまりないですが、枯れた味わいともいうべきものがありますね。そうそう、長屋にはあってほしいですね。
2008/06/02(月) 21:17:12 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
とっぷくぷ様
>いや~それはますます好いですね!おじさんおばさんは、まだお元気でしょうか。
引っ越したあと封鎖ですか?それは・・間貸し?をやめたということですかね。そりゃどうもとほほですねぇ~~。
2008/06/02(月) 21:12:49 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
絶妙の色合いですね。
最近はエアコンが普及したせいか、葭を見かける機会は少なくなりましたが、台東や小島、鳥越あたりではまだまだ使われているようです。長屋や木造モルタルの建物によく似合うんですよねー。
2008/06/02(月) 20:10:32 | URL | Rambler5439 #0ecWsDRU[ 編集]
>髪の赤いおばさんと、長靴のおじさんが、階下で子持ちワカメをせっせと作っていました。
僕が引っ越した後は、誰も住めないように階段に通じる扉が封鎖されてしまいました。
トホホ・・・・。
2008/06/02(月) 16:48:46 | URL | とっぷくぷ #oUhimzdA[ 編集]
とっぷくぷ様
>そうですか!
それは好いですね~!写真ありませんか?
で、木綿着物のおばあちゃんか、下駄履きのオヤジさんが近所にいませんでしたか(笑)?
2008/06/02(月) 14:55:34 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
こんばんは!
こういう絵を描く事は出来ませんが、こういう部屋に住んでいた事はあります。
えっへん!!
2008/06/02(月) 00:23:56 | URL | とっぷくぷ #oUhimzdA[ 編集]
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