
展示のお知らせ***
ピアニシモな建築たち
銀座1-14-15白井ビル ギャラリーツープラス3F
7/7(金)~7/15(土) 日曜、木曜休廊
12:30~19:00 土曜日は17:00まで
詳しくは前エントリーを御覧下さい
90年代に描いていた頃、そんなアドヴァイスを貰ったのだった。
その頃、私の画面の中には多くの直線が横行し、線を描くことで、ある意味表現し尽くせないかと思っていた。
「気分で描く」とはどういうことか。
逆に、「気分で描かない」とはどういうことか。
その、今描こうとするものが、ほんとうに必要なものかどうか。必然があって、表現されたものは確固としたものがあるが、その思考なしに描いてしまったものは、多く無駄なものなのだ。
計算されたものであること。即ち無駄がないということ。しかし、画面にその計算が押しつけがましく出ないこと。・・・。そんなふうに、理解した。
だがそれを画面に実現していくのはたやすいことではない。だが、この言葉は非常に私を啓蒙してくれた。そして今でも、これを忘れないようにと、描くときいつも思う。
たとえば、私の好きなベン・ニコルソンやド・スタール、そして望月通陽、といった画家の作品には、本当にそれを感じるのだ。練り上げられたうつくしいかたちは、画面の中でのびのびと、かろやかで端正だ。
そんなふうに描いてみたい。
その頃、私の画面の中には多くの直線が横行し、線を描くことで、ある意味表現し尽くせないかと思っていた。
「気分で描く」とはどういうことか。
逆に、「気分で描かない」とはどういうことか。
その、今描こうとするものが、ほんとうに必要なものかどうか。必然があって、表現されたものは確固としたものがあるが、その思考なしに描いてしまったものは、多く無駄なものなのだ。
計算されたものであること。即ち無駄がないということ。しかし、画面にその計算が押しつけがましく出ないこと。・・・。そんなふうに、理解した。
だがそれを画面に実現していくのはたやすいことではない。だが、この言葉は非常に私を啓蒙してくれた。そして今でも、これを忘れないようにと、描くときいつも思う。
たとえば、私の好きなベン・ニコルソンやド・スタール、そして望月通陽、といった画家の作品には、本当にそれを感じるのだ。練り上げられたうつくしいかたちは、画面の中でのびのびと、かろやかで端正だ。
そんなふうに描いてみたい。
≪この記事へのコメント≫
>どうも、お隣で失礼いたしました~。でもお話できまして愉しかったです。土曜日はお待ちしております~。あのあたり、さすがよくご存じですね。銀座もまだまだ裏にはいると、未知なる部分があって好いですよね。
いよいよ銀座での開催が迫ってきましたね。 ギャラリーツープラスのある通りは アールのウィンドウのユニークなビルや 南米の衣料品を扱うお店があって とても好きな通りなんです。それでは会場にてまたお会いしましょう!
>私の場合、「作者の苦闘」は伝わらないほうがいいみたいです。近年は、トシのせいか少し力も抜け、以前ほど悲壮ではなくなった気もしますね~。
「この場所にこのような線が必要か否か」、ファイン・アートに取り組んでいると、自問自答します。
ベン・ニコルソン好き、neonさんの画風からして納得です。私もベン・ニコルソン好き♪
一見無機質で、体温を感じさせない絵は、絵を描かない人に作者の苦闘が伝わりづらいように感じます。残念です。
実際、こういうタイプの作品は、膨大な線と色を取捨選択した末に生まれるものだと思います(ちなみに私は血の気が多いので曲線派。献血回数が足りないようです)。
ベン・ニコルソン好き、neonさんの画風からして納得です。私もベン・ニコルソン好き♪
一見無機質で、体温を感じさせない絵は、絵を描かない人に作者の苦闘が伝わりづらいように感じます。残念です。
実際、こういうタイプの作品は、膨大な線と色を取捨選択した末に生まれるものだと思います(ちなみに私は血の気が多いので曲線派。献血回数が足りないようです)。
>丁寧なコメントをありがとうございます。
ド・スタールはあまり日本では知られていないのですけど、ご存じでしたか。すごい。
かつて新潮文庫の福永武彦「海市」の装画に使われていました。福永が好きだった画家なのです。小説の中にも少し出てくるんですよ。この画がものすごくよくて。。。
無駄をどう削ぐか、というのは「洗練」というところにも関係すると思いますが、たぶんこれは生涯の課題でしょうねえ。
ド・スタールはあまり日本では知られていないのですけど、ご存じでしたか。すごい。
かつて新潮文庫の福永武彦「海市」の装画に使われていました。福永が好きだった画家なのです。小説の中にも少し出てくるんですよ。この画がものすごくよくて。。。
無駄をどう削ぐか、というのは「洗練」というところにも関係すると思いますが、たぶんこれは生涯の課題でしょうねえ。
こんばんは。
ニコルソンという作家がわからず
検索したら
http://sohske.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_c508.html
neonさんのコメントにぶつかりました。
線で構築する作家でまずジャコメッティ
を思い浮かべました。
刻む線がジャコメッティの彫刻にも
共通するのも同時に浮かびます。
二コラ・ド・スタールはマーク・ロスコ同様にneonさんの作品を見てまず思い浮かべた
作家ですが、色面の構成よりも
境界線の処理や下地の効果の方が
影響下にあるのがわかります。
うつろいやすい色面に緊張感を与える
線描は無駄なモノを省いた結果なんですね。
自分から生み出されたものは、自身をあらわすと自覚的な態度。「私はコレがすき・・・」
と言いっ放しの無責任で拾う方あらば
ご勝手に・・・という風ではなく
自己責任の上での主張。
だから漂う作品力。
見習いたいです。
ニコルソンという作家がわからず
検索したら
http://sohske.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_c508.html
neonさんのコメントにぶつかりました。
線で構築する作家でまずジャコメッティ
を思い浮かべました。
刻む線がジャコメッティの彫刻にも
共通するのも同時に浮かびます。
二コラ・ド・スタールはマーク・ロスコ同様にneonさんの作品を見てまず思い浮かべた
作家ですが、色面の構成よりも
境界線の処理や下地の効果の方が
影響下にあるのがわかります。
うつろいやすい色面に緊張感を与える
線描は無駄なモノを省いた結果なんですね。
自分から生み出されたものは、自身をあらわすと自覚的な態度。「私はコレがすき・・・」
と言いっ放しの無責任で拾う方あらば
ご勝手に・・・という風ではなく
自己責任の上での主張。
だから漂う作品力。
見習いたいです。
| HOME |