
晩夏という言葉が好きだ。
このところ少しずつ、夕方の風がすずしくなってきている。
油蝉ではなく、つくつく法師の声が聞こえてくる。
暑い暑いと思っている間に、いつの間にか季節は移ろうのだ。
・・・というわけで、少々感傷的になってみました。(笑)
晩夏にふさわしい画がなかったかなと思い、過去作を見たのですが、2003年の個展に出したこの画が好いかもしれないと思って出してみました。京浜工業地帯の風景、手前の埋め立て地は思い切ってシンプルな形にしてあります。
工場と、煙突と、鉄塔と、いずれも殺伐とした風景なのですが、暮れ方にぽっと灯りがともり始める頃は、何だかふと心がうるむ風景になるのです。
[河口付近] 727×500㎜ 2002
麻紙ボードにパステル、アクリルガッシュ、色鉛筆、顔彩、墨
≪この記事へのコメント≫
>tittiさん いつもコメントありがとうございます。なるほど写真の方はそういうふうになることがおありなんですね。
私は逆に、写真作品にヒントを貰うことが多いのですよ。だから写真集は画集よりも見るかも知れません。画面を少し傾斜して描くのなども、写真の影響です。
私は逆に、写真作品にヒントを貰うことが多いのですよ。だから写真集は画集よりも見るかも知れません。画面を少し傾斜して描くのなども、写真の影響です。
写真ばっかり撮っていると、見たままリアルさばかりに意識がいってしまい、その中に自分が何を見出したのか忘れてしまうことがあります。
トイカメラやピンホールは何か足らない分、想像を掻き立てることがあります。
なんでしょう、何かヒントをもらったような気がします。
トイカメラやピンホールは何か足らない分、想像を掻き立てることがあります。
なんでしょう、何かヒントをもらったような気がします。
>いのうえさん ぐぐっと来て頂けまして光栄です。ありがとうございます~。ロシアのトイカメラって、どんなんでしょう?何か好いですね!写真ではこういうのを「落とす」って言うのですね。メモメモ・・・(いのうえさん式)
私も最初 ロシアのトイカメラで写したような 四隅の落とし具合にまず注目しました。次に画面を大きくしてみました。遠景の灯りと近景の岸壁の対比にぐぐっときましたですよ。
>コメントありがとうございます。京浜の湾は汚れている海ですが、それでも私にとってはとても懐かしい匂いがします。カークさんに是非色々切り取って見せて頂きたいです。続編楽しみにしていますね。
周辺が暗く落ちて古いレンズで切り取ったような描写、この雰囲気は好きです。
僕ももうすこし京浜工業地帯を歩いてみます。
僕ももうすこし京浜工業地帯を歩いてみます。
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