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N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
儚く脆く


旧遊廓や赤線などの建物に遺っている、昭和初期の豆タイルやステンドグラスの意匠は、現代には無い儚い美しさがあって、ただもう見れば惹かれてしまう。初めて出会った橋本遊廓のステンドグラスの印象は、つよくつよく今も私のまなうらに刻印されてしまっている。以来、そうした意匠のある建築を好んで見に行ったが、同じく京都の五番町の石梅楼や、中書島の遊廓、豆タイルならば都内の洲崎、鳩の町など、その残り香がまだ僅かにあった。

ステンドグラスの模様は様々であるけれど、私はこの画のようなモンドリアン・パターンが特に好きだ。直線と曲線の交錯が流麗で、ところどころに散りばめられる色硝子は、宝石のようにも見える。

この画は画面全体の半分以上を黒で塗りつぶし、そこに何か文字を入れてみようかなどと思って描いたもの。未だに黒いままだが。。。

タイトル無し 18×14㎝の一部 2005
麻紙ボードにアクリルガッシュ、ジェッソ、ミリペン、パステル


追記:本日カウンターが20000ヒットを越えました。2月にブログを起ちあげて半年余り、沢山の方にご訪問頂き、またここから沢山の素敵な出逢いが生まれましたことを、心から感謝致しますと共に嬉しく思っております。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
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≪この記事へのコメント≫
建築にちりばめられた・・・
>GG-1さん
コメントありがとうございます。もしかして20000キリ番ヒットではありませんでしたか?
このようなステンドグラスのあった建物は、あたかも夢であったかのようにほとんど消え去っていってしまっています。散りばめられた色硝子の色を、画の何処かに甦らせてみることができたら・・・と、長いこと想いつづけてはいるのですが。。。
2006/08/30(水) 20:18:07 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
儚げ
其の儘本の表紙に使えそうですね
文字スペースもあるし

このパターンのステンドグラス
何故か儚げに見えてしまいます
形としても魅力的なのですが
多く使われた建物などの背景が無意識に頭に感じられるからでしょうかねえ
2006/08/30(水) 18:31:18 | URL | GG-1 #-[ 編集]
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