N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
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浅草三友館


前回同様、これも古いファイルにあった画のひとつで、モノクロ写真を見ながら描いたもの。
三友館は浅草公園六区にあった活動写真館である。明治40年(1907)開館、主に日活系の活動写真を上映していたが、キネオラマという巨大ジオラマ風の出し物で話題になった処だそうである。明治末~昭和初期には、六区には金竜館、電気館、帝国館等々の活動写真館や娯楽施設が所狭しと並び、当時の賑わいは今からは想像できないほどのものであったようだ。この画は震災後のバラック建築の建物である。

この季節に浅草というと、もうひとつ想い出す文章がある。
それは、言わずと知れた荷風の「墨東綺譚(ボクの字は本来サンズイが付く)で、玉ノ井の娼家の女性お雪が作者(主人公)にあした一緒に浅草に行かないかと誘うくだりがあり、袷の着物を買いたいという処が出てくるのだ。彼岸近い頃の設定で、ちょうど今くらいの時候だろう。当時における浅草の、華やいだ雰囲気や季節感がこんな処にも感じられる気がして、この何気ない箇所がとても好きである。

わが町内にも、早くも浅草の酉の市のポスターが貼られているのを先日見た。秋から暮れにかけての浅草の雰囲気に、そろそろふれたくなってきた。

[浅草三友館] 15×17cm 1994
フェザーワルツ紙にガラスペン
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≪この記事へのコメント≫
銀ねずみさん
>こんばんは。コメントありがとうございます。私も初めて「墨東綺譚」を読んだのはむかーしでした。(十代)。細かい情景描写より、主人公とお雪の逢瀬のほうが気になってそう言うところばかり読んだものです。しかし好い加減いい歳になり、最近は町の描写や時代風俗などにしみじみ感じ入るようになってきました。(枯れてきたのね。。。)
2006/09/29(金) 20:21:28 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
こんばんは。
おお、実にいい感じですね。
濹東綺譚(一発変換を試みたら「木刀忌憚」と出ました、笑)はむかーし、岩波文庫を買って読んだことがあるのですが、あえなく最初の章で挫折した私です。最近はじっくり本を読む時間と気力がありません(泣)。
2006/09/29(金) 19:29:58 | URL | 銀ねずみ #HfMzn2gY[ 編集]
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