N的画譚

N町在住、陋巷の名も無き建築物を描くneonによる、日日の作画帖です。
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かわいい平屋


東京は高層建築ばかりが増えているけれど、ときどきぽっかり穴の開いたような空間にひっそり残っている平屋の建物に出会うと、いとおしさに立ち止まってしまう。年月を経た木造の色の滋味、トタンや塩ビ板の修復パッチワーク部分の茶目っ気。がたぴしの硝子引き戸のなかのカーテン。傷んだ庇。アンバランスに高く延びたアンテナ。
どんなに襤褸でも、つい可愛く描いてやらずにはいられない気持ちになってしまう。否、「描いてやる」ではなく、こうした無言の建物たちにこちらの心が和まされ、「描かせてもらって」しまうのだ。

こうした名もない建築たちは、勿論「保存」のほの字も浮かばないまま、時が経てば解体されてゆく。その自らの滅びさえあるがまま受け入れていくような、そんな小さき存在が故に、いつも限りないいとおしさが余韻を曳く。


[かわいい平屋] 2006 14×18cm 個人蔵
麻紙ボードにジェッソ、アクリルガッシュ、パステル、ミリペン、色鉛筆
Comment
≪この記事へのコメント≫
いえいえ
>ノリゾさん
作者の手元を離れた作品は、所有者のかたのものでありますから、色々な呼び名でかわいがってやって下さい。
HP如何でしょうか?
2007/01/01(月) 17:07:52 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
駄々をこねました。
いい歳をして。
タイトルは私個人内の事として。

ホームページ開設おめでとうございます。
2月を楽しみに待ちます。
2007/01/01(月) 00:48:35 | URL | ノリゾ #-[ 編集]
そおですかあ
>ノリゾさん
はあ、そこまで「かわいい」には抵抗ありますかねえ~。
まあ、タイトルは付けた端から忘れていくほうなので(HP作っていても、なんというタイトルだったかなかなか思い出せなかったりして)、「錆色・・・」でも構いませんよ。
2006/12/31(日) 23:44:13 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
マラソンマンという映画で
ダスティン・ホフマンが椅子に縛られて
『健康な歯を削られる拷問』を受けるシーンがあります。
となれば私は「かわいい」と言うでしょう。

中をとって(笑)
「錆色の平屋」でいかが。
2006/12/31(日) 22:36:21 | URL | ノリゾ #-[ 編集]
かわいい
>ノリゾさん
照れますか、そーですか。。。
では今度から、ノリゾさん好みの画には、渋~いタイトルを付けておきます。「N的偏愛平屋・錆色編」とかどうですか。あ、そのほうが恥ずかしい?
2006/12/25(月) 14:31:28 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
タイトルに照れました
ノマドさんで購入予約する時に
「かわいい」と発音するのに
詰まりました。
所持者は勝手に
「いとしき平屋」と呼んでいます。
2006/12/24(日) 22:20:35 | URL | ノリゾ #-[ 編集]
なくなってゆくもの
>カークさん
ありがとうございます、カークさんのお写真にもやはりそういうお気持ちは表れているように思いますよ。
このモチーフになった平屋も、描いた頃に解体されてしまいました。ほんとに小さな建物でしたけれど、小さいなりに「分にあった存在感」のようなものがあって、こうしたものに出会うと、自分の生き方さえ省みさせられたりしてしまうんですよ。
2006/12/04(月) 20:15:02 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
弱気ものたちを
同感ですね、いろいろ事情があって消滅していくことに僕らが口をはさむ余裕はあまりないのですが、最近、僕も撮るぞ~という肩肘張ったものからようやく撮らせて頂いているといった心境です。
いとおしみ、畏敬の念をもって古い建物に接するneonさんの姿勢は自ずと作品に現れていますね。
そしてうまくいえませんがそこには失われゆくものや弱いものを揶揄したりいじめなどはありません。
2006/12/04(月) 10:46:04 | URL | カーク #zpbGWri6[ 編集]
坂口安吾の
>銀ねずみさん
こういう無名の建物やモノに対して、自分が「惹かれる」という感情を肯定できるようになったのは、十代の頃に坂口安吾の「日本文化私観」というエッセイに出会ってからでした。
安吾が桐生に縁のある人だと知って、何だか嬉しいのですが、銀ねずみさんも同じような感じをお持ちなのでしょうね。
2006/12/01(金) 21:17:25 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
失われつつあるもの
neonさんがこうした建物に対して感じていらっしゃる「いとおしい」という気持ちはきっと、私がレトロ食堂に対して抱いている感情と共通している部分があると、そんな気がしました。いずれもひっそり、ごく当たり前のようにそこにあって、でもある日ふと気づくと、消えていかねない存在。だからこそ、目を向けたくなるという。
人によっては「単に時代に取り残されただけ」に映るのでしょうけれど、どんな無名のものであっても、年月を重ねてきた〝味〟って、捨てがたいです、ほんとに。
2006/12/01(金) 19:12:28 | URL | 銀ねずみ #z2xLwfM.[ 編集]
撮らずにはいられん、描かずにはいられん
>GG-1様
うつくしいコメント、おおきに、おーきにありがとうございます。
保存されることもなく、ただただ古びて去ってゆく多くの名も無き建物に寄せる挽歌、たぶんそれがGG-1さんにとっての写真、ワタシめにとっての画なのでしょうね。このところまた一層そういうことが多くて、惜別の辞も追いつかないですね。
どうかな、やっぱり撮らせて貰ってる・・・のでしょうかね?
2006/12/01(金) 19:03:53 | URL | neon #Fos2lKYE[ 編集]
名も知れず
有名になることなく
ひっそりと建っていて
何時の間にか消えてゆく運命

だからこそか
はかなさを感じ
名も無きモノたちをいとおしく感じます
私の場合は撮らずにいられん気がする

撮らせてもらってる?
2006/12/01(金) 16:40:18 | URL | GG-1 #-[ 編集]
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